幼い頃から、人生の決定権はなかった。
決定権は、母にあった。
母の気に入らないことをしようものなら、
「好きにしなさい、その代わり、どうなっても知らないよ」
という、母の捨てぜりふを聞くことになる。
母が、私の行動を決めるのは「お前のため」だと言った。
「お前が大変なことにならないため」と。
母は、私の人生の舵取りをして、私の人生を生きたかったのだ。
私は、言うとおりにするしかなかった。
子供の私にとっては、見捨てられるということは、
とても恐ろしいことなのだ。
なにより「その代わり、どうなっても知らないよ」という言葉は、
「言う通りにしなさい。さもなくば」という、
脅し以外のなにものでもなかった。
自分が人生の決定権を持たないことに慣れてしまった私は、
その後、大人になっても、
決定権を他人にゆだねてしまう癖がついた。
自分では、決定もできず、実行もできず、
結果を出すこともできない。
自分の人生に責任を持てない、
「自分の人生を、誰かに生きてもらいたい」人間になった。
そして、依然として、
大人になった私の人生の舵取りをしたがる母が、重かった。
クライアントさんの中で
「どうして、私の人生はこうなってしまったのでしょう」
とおっしゃる方がよくいらっしゃいます。
ひも解いていくと、原因がよく分かります。
すべて原因があって、結果があるのです。
まずは、今の自分の状況を客観的に把握することが大事です。
把握することが、闇に光を与えることになり、癒しにつながります。
抑圧していた感情や思いに気が付き、解放することができます。
自分の人生の舵取りは、自分にしかできませんよね。
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